GOKIGEN Life

2020/09/10 12:00


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【ごきげん暮らし便り】とは
毎月1日にGOKIGEN Nipponの代表 北原太志郎がジャーナルを投稿します。そこで浮かんでくる問いのようなものを受けて、さらに他の寄稿者が発信をします。ちょっとした文通のような、ご縁がつなぐ企画です。(毎月1日、10日、20日に更新)

▼今月の北原太志郎のジャーナル
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目が覚めると、今日もじんわり寝汗をかいています。
築何年かもわからない、高床式&汲み取り式の古民家で、網戸と扇風機で過ごす夏。

「あなたが今、汗をかいているのはどんなところですか?」

私が今住んでいるのは、鹿児島県・奄美大島の離島、加計呂麻島。

鹿児島本土と沖縄本島の中間くらいに位置するこの島に移住して、丸4年が過ぎました。
島は暑いというイメージだけど、今の奄美は内地より涼しいです。
(内地というのは、本州のことを指すことが多い)

真夏でも最高気温が35度を越えることはなく、日差しは強く痛いけど、木陰に入れば大丈夫。

人口密度が東京の1/850の島には、スーパーもコンビニもなく、高い建物もないし(学校すら1階建)、周りは海と山しかありません。
だからか、蒸し暑いと思っても、都市部の「それ」とはかなり違うように思います。

以前は「汗をかくのは良くない」と思っていました。
汗臭い、ベタベタする…そして、他人に迷惑をかけているような感覚。
多分、「他人」との距離が近いからかな?
交通機関や職場、買い物など、どこに行っても半径5m以内に数人はいる状況。しかも知らない人、本当に「他人」。

加計呂麻島には、そもそも人がいません。
ディズニーランドに9人しかいない、そのくらいの人口密度。
しかもほとんど知ってる人。そんな「知り合い」とも一定の距離を保てる場所。だから汗をかいても誰の迷惑にもなりません。
みんな「そういうもんだ」と思っている、そんな感覚があります。

「そういうもんだ」

夏が暑いのも、冬が寒いのも、台風が来るのも、ハブが出るのも、
不便なのも、人口が少ないのも、ご年配が多いのも、学校が複式学級なのも、
行事が多いのも、海が青いのも、御先祖様を大事にするのも、
それぞれの集落のプライドが強いのも、田舎あるあるのしがらみも、

良いところも悪いところも、全部「そういうもんだ」と受け入れているからこそ、程よい距離感で、それぞれが助け合いながら生活しているのではないでしょうか。

この「程よい距離感」は私にとってとても居心地が良いです。
もちろん「移住者」という緊張感も少しあるけれど、それも「そういうもんだ」と思えるから、自然体でいられるのだと思います。


そんな島での日々。そろそろ台風が来ます。
でもそれも「そういうもんだ」から、できることを淡々と。

シャワーを浴びて、今日も1日きばりんしょろや。


長紘子(おさ)




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名前:長紘子(おさ)
所縁のある地域:鹿児島県大島郡瀬戸内町(加計呂麻島)、埼玉県飯能市&川越市、和歌山県串本町、東京都

「自分のルーツの島に行ってみたい」と祖父が生まれた奄美大島の離島・加計呂麻島に訪れ、その2年後に瀬戸内町地域おこし協力隊に着任、加計呂麻島へ移住。協力隊卒業後、現在は、カフェ店長、ミュージカルプロデューサー、イベントオーガナイザー、デザイナー、ヨガ&ダンスインストラクター、観光案内、障害者支援、農業お手伝…いろいろやりながら島暮らし中。恐らく使命は「生涯パイプ役」。

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