GOKIGEN Life

2021/03/01 00:00


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【ごきげん暮らし便り】とは
毎月1日にGOKIGEN Nipponの代表 北原太志郎が日々の暮らしの中で感じたことを投稿します。
そこで浮かんでくる問いかけのようなものを受けて、さらにゲストの方が発信をします。
ちょっとした文通のような、ご縁がつなぐ企画です。(毎月1日、15日に更新)
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最近ハマっているのは笹刈りだ。

長野県松川町にある生家。
ここには、田んぼや畑、野原や竹林、ヒノキの森などたくさんの自然が残っている。
先祖たちから預かったこれらの環境を、多くの方々に愛着を持っていただける開かれた空間にしたいと、仲間たちと楽しみながら手入れを重ねている。

そこで必要となるのが笹刈りだ。
うっそうとしたヒノキの森をさらに薄暗くさせているのが、背丈が3m以上にも伸びた笹の群生エリアだ。これが森の中に何カ所もある。この笹たちをまず刈り取っていき、森に光を入れてヒノキ以外の草木を生やして、子どもたちが遊びに入りたくなるような多様性豊かな森に生まれ変わらせていきたいと考えている。

さて、この笹刈り、当初はノコギリ片手に一人で黙々と1本1本手刈りをしていた。「機械に頼りたくない。」そんな執着を持って笹やぶに挑んでいた。当然時間はかかるわ、こんな非効率な作業を手伝いたいと言ってくれる仲間は現れないわで、数か月経っても遅々として作業は進まなかった。完全に独りストイックな世界に入り込んでいた。

あるとき、ノコギリを草刈り機に持ち替えてみた。
「機械の力ってどんなもん?」そんな興味本位から。すると、当たり前だが刈るスピードは断然速い。そればかりではなく、草刈り機を持っている友人が「一緒にやらせてほしい。」と申し出てくれて、さらに作業効率があがった。「作業日を決めて一緒にやろう。」そんな提案もいただいて、笹刈りはあっという間に進んでいる。
もはや、笹刈りに草刈り機は必須となり、開かれた森づくり、場づくりが前進している。

この話、決して手作業を否定しているわけでも、機械による作業を推奨しているわけでもない。ただ、「機械には頼らない。」という執着から離れたときに、協働する仲間が現れ、「場づくりを仲間たちと楽しむ。」というこだわりは維持したまま本来の目的に向かうスピードが速まった。近視眼的な“執着”は手離し、目的に向かうための“こだわり”は持ち続ける大切さ。そんなことを、笹刈りの一件から学ばせてもらった。


「あなたはどんなこだわりを大切にしていますか?」


GOKIGEN Nippon 代表 北原太志郎



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名前:北原太志郎(だいしろー)
所縁のある地域:長野県松川町、東京都板橋区・葛飾区、北海道札幌市、カタール国ドーハ

GOKIGEN Nippon代表
1980年 長野県松川町生まれ。
北海道大学文学部卒業後、日本赤十字社に就職し、資金調達事業や青少年育成事業に携わる。
地域活性のコンサル会社に転職し、東京の品川宿のまちづくり事業を担当する。
30歳で東京生活に区切りを付けて生まれ故郷にUターン。飯田市観光課職員として、リニアでつながる飯田と品川の交流プロジェクトを立ち上げる。
7年間の市役所勤務後に独立。GOKIGEN Nipponの構想実現に向けて奮闘しつつ、地元松川町の観光地域づくり会社で滞在交流型プログラムの企画造成にも携わっている。
人生のモットーは、「日本人として生き、日本のこころを未来へ届ける」。
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